こんにちは。総合調査事務所アイスターオフィス苫小牧相談室です。苫小牧市を含む北海道では、全国平均と比べて離婚率が高い傾向にあります。そのため、離婚に関する正確な情報を得ることは、多くの方にとって必要かもしれません。今回は、離婚裁判についての基本的な情報と、実際の事例を交えながら説明いたします。
離婚裁判とは
離婚裁判は、離婚調停がうまくいかず、夫婦のどちらかが家庭裁判所に訴えを起こすことを言います。訴えを起こした方が「原告」、訴えられた方は「被告」となり、裁判で闘うことになります。
離婚裁判には「法定離婚原因」が必要です。主な法定離婚原因には以下のようなものがあります:
- 不貞行為
- 悪意の遺棄
- 3年以上の生死不明
- 回復の見込みのない精神病
- その他婚姻を継続し難い重大な事由
調停離婚との大きな違い
調停離婚と離婚裁判の最も大きな違いは、費用と期間です。
費用
裁判に勝つために専門的な知識が必要なことから、多くの場合、弁護士に依頼します。弁護士に離婚裁判を依頼する場合、着手金と成功報酬金の合計で、70~100万円程度の費用がかかることを考えておく必要があります。
弁護士費用の相場
- 法律相談料の目安として「5,000~10,000円/1時間」
- 離婚の協議を受任する場合は、着手金と報酬金を合わせて30~60万円程度
- 離婚調停で弁護士をつけた場合は、60~80万円程度
期間
離婚裁判は約半年から2年以内で終わることが多いようです。アイスターオフィスのお客様からの情報では、1年間位かかった方が多いです。
離婚裁判の割合と傾向
日本における離婚の割合は以下の通りです:
- 協議離婚(夫婦の話し合いで合意):約90%
- 調停離婚(離婚調停中に合意):約9%
- 裁判離婚:約1%
年間の離婚件数は約22万件で、そのうち約2,200件が離婚裁判に至ると推定されます。この数字は年々少しずつ増加傾向にあります。
特に苫小牧市を含む北海道では、全国平均よりも離婚率が高いため、離婚裁判の割合も若干高くなる可能性があります。
離婚裁判を有利に進めるためには
離婚裁判で有利に進めるためには、以下の点が重要です:
- 法定離婚原因の立証:確実な証拠を集める必要があります。
- 専門家のサポート:弁護士や探偵事務所などの専門家の協力が不可欠です。
- 精神的な準備:長期戦になる可能性が高いため、精神的な備えが必要です。
- 財産分与や養育費の計画:具体的で現実的な提案を用意することが重要です。
離婚裁判の実際の事例
事例:Aさん(38歳・女性)の場合
Aさんは夫の不貞行為を理由に離婚を求めましたが、夫が否認し調停が不調に終わりました。離婚裁判に踏み切り、探偵事務所の協力で不貞の証拠を提出。1年3ヶ月の裁判の末、離婚が認められ、慰謝料と財産分与を獲得しました。
事例:Bさん(45歳・男性)の場合
Bさんは妻のDV被害を理由に離婚を求めましたが、妻が離婚に応じませんでした。裁判では、医療記録や証人の証言を提出。11ヶ月の審理の結果、離婚が認められ、親権も獲得しました。
事例:Cさん(52歳・女性)の場合
Cさんは夫との性格の不一致を理由に離婚を求めましたが、夫が財産分与に応じず調停が決裂。裁判では、長年の別居状態や互いの収入状況を証明する書類を提出。1年5ヶ月の裁判の末、離婚と適正な財産分与が認められました。
離婚裁判のメリットとデメリット
メリット
- 必ず決着がつく
- 結果に法的強制力がある
- 公平な判断が期待できる
デメリット
- 費用が高額
- 時間がかかる
- 精神的負担が大きい
- プライバシーが守られない可能性がある
最後に
離婚裁判は、「大きく悩ませる夫婦関係をなんとしてでも解決したい!」という場合に検討する価値のある選択肢です。しかし、費用や時間、精神的負担を考慮すると、安易に選択すべきではありません。
まずは、話し合いや調停など、他の方法を十分に試みることが大切です。それでも解決が難しい場合に、離婚裁判を選択肢として考えるべきでしょう。
アイスターオフィス苫小牧相談室では、離婚を考えている方々に対して、証拠収集や状況分析のサポートを提供しています。離婚裁判を検討されている方は、まずは専門家に相談することをおすすめします。
私たちは、苫小牧市を含む道内の皆様が、より良い選択ができるよう、正確な情報と適切なサポートを提供していきます。離婚に関するお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。